放射線技師のコラム

画像検査の種類と特徴

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はじめに

 某ドラマでも取り上げられ話題となった診療放射線技師ですが、主な仕事として画像検査を行い、病気の有無や性質を調べることがあげられます。画像検査にはいくつかの種類と特徴があるので、それぞれご紹介したいと思います。

①X線検査

 レントゲン検査と呼ばれているものがX線検査となります。放射線の一つであるX線を使って体の内部の様子を画像として映し出す事ができる検査です。主に骨などの硬いものは白く、水は灰色、空気は黒く表れます。この特徴を活かし、体内の異常の有無を判断することが可能となります。比較的短時間で頭から足の先まで撮影することができ、特に骨や肺などの評価を行う場合には優れた検査方法です。

②超音波検査(エコー検査)

 超音波検査では超音波を体内に発して、はね返ってきた音波を画像として表します。超音波が伝わりやすいように専用のジェルを使用し、体に直接装置をあてながら撮影を行います。超音波検査での超音波は液体(様々な臓器)ではよく通り、気体や固体(肺や骨)では伝わりにくいという特徴があります。お腹の臓器や心臓、首など他の臓器や骨が重なり合う場所の検査に有効な検査です。また、X線を使わないため、被曝しないというメリットがあります。

③骨密度検査(骨粗しょう症検査)

 骨密度検査では、x線を使って骨の量をはかります。骨の強さを判定するための代表的な指標となり、当院ではより精密なDXA(デキサ)法で測定を行います。骨粗しょう症は症状がない場合が多く、いつの間にか進行していて少しの衝撃で骨折して初めて気づく方も多いです。骨折してしまう前の予防が大事ですので、定期的な検査をお勧めしております。

④CT検査(コンピュータ断層撮影検査)

 CT検査でもX線を利用して検査を行います。X線検査では一方向からの撮影となるため、様々な臓器や骨などが重なって一枚の画像となります。しかし、CTでは体の周りを回転させながら撮影していくため、体の断面を輪切りにしたかのような画像を撮影することが可能となります。X線検査では重なってみえていない部分を補うことができる一方で、被曝の量はX線検査より100〜500倍も多くなるため、がんリスクを疑う場合などCT検査が患者さんにとって利益となり、診断に必要と判断された場合に行う検査となります。

⑤MRI検査(磁気共鳴画像診断検査)

 MRI検査では強力な磁場の力を利用して、CT検査のような体の輪切り写真や自由な角度での画像を撮影する事が可能です。また、目的に応じて様々な撮影方法があり、さらにX線を利用しないため被曝をしないメリットもあります。しかし、検査時間が長く、狭い空間に動かずにいる必要があり、また検査の際の音もかなり大きいため怖いと感じる方もおられるかもしれません。また、MRI非対応のペースメーカーや、ファッション入れ墨などをされている方は火傷の危険があるため検査を受ける事ができない場合があります。

⑥その他

 他にも乳腺に特化したマンモグラフィー検査や、微小な癌や転移性の癌を見つけることが可能なPET検査などがあります。

様々な画像検査を通して

 これらの画像検査で得られた画像は、怪我や病気の有無、また程度や治っていく様子などの一つの判断材料となります。診断に最適な画像検査を受けていただき、より良い医療を提供できるようにしてまいります。当院には女性の診療放射線技師が在籍しておりますので、女性の方にも安心して検査を受けていただけます。

日吉かもめ内科・整形外科クリニック 画像検査部

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