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院長のコラム

長引く咳~マイコプラズマ肺炎

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こんにちは、院長の杉本です。

ここ最近、長引く咳で来院される方が多くレントゲンを撮ってみると肺炎になっていることが良くあります。原因としてはマイコプラズマが多い印象です。マイコプラズマについて記事をかいてみましたので参考にして頂けますと幸いです。

マイコプラズマ肺炎とは?—原因・症状・治療法について

今回は、比較的若年層に多く見られる「マイコプラズマ肺炎」についてお話しします。マイコプラズマ肺炎は、咳が長引く風邪のような症状が特徴的ですが、適切な治療を行わないと重症化することもあります。ここでは、マイコプラズマ肺炎の原因や症状、治療法について詳しくご説明いたします。

マイコプラズマ肺炎の原因とは?

マイコプラズマ肺炎は、Mycoplasma pneumoniae(マイコプラズマ・ニューモニエ)という細菌によって引き起こされます。この細菌は一般的な肺炎を引き起こす細菌やウイルスとは異なり、細胞壁がないため、ペニシリンなどの抗生物質が効きにくいという特徴を持っています。

マイコプラズマ肺炎は、咳やくしゃみを通じて飛沫感染し、特に秋から冬にかけての季節に流行しやすく、学校や職場など人が多く集まる場所で広がりやすい病気です。

主な症状

マイコプラズマ肺炎は、症状が出るまでに1〜3週間の潜伏期間があります。そのため、感染してもすぐに症状が現れないことがあります。代表的な症状には以下のものがあります。

  • 乾いた咳:長期間続くことが多く、特に夜間に悪化することがあります。
  • 発熱:軽度の発熱から高熱まで、幅広い熱が見られることがあります。
  • 全身倦怠感:体がだるく感じたり、疲れやすくなることがあります。
  • 頭痛・のどの痛み:風邪のような症状が現れることもあります。
  • 呼吸困難:重症化すると、息苦しさを感じることがあります。

症状が似ているため、風邪やインフルエンザと間違えやすいですが、咳が長引く場合や治らない場合は、マイコプラズマ肺炎を疑う必要があります。

診断と検査

マイコプラズマ肺炎の診断には、胸部X線血液検査が行われることが一般的です。胸部X線では、肺の炎症が確認され、血液検査では特定の抗体が増加していることが診断の手がかりとなります。

治療法

マイコプラズマ肺炎の治療には、マクロライド系抗生物質(例:クラリスロマイシン、アジスロマイシン)が有効です。また、テトラサイクリン系やニューキノロン系抗生物質も使用されることがあります。治療を開始しても、咳が数週間続くことがあるため、治療後もしばらくは安静にして体を回復させることが重要です。

注意点として、マイコプラズマ肺炎は自然治癒することもありますが、放置すると重症化する可能性があるため、早めに医師の診察を受けることをお勧めします。

予防方法

マイコプラズマ肺炎の予防には、手洗い・うがいが基本です。特に人が集まる場所では、感染を避けるためにマスクの着用も有効です。また、十分な栄養と睡眠を取り、免疫力を高めておくことも重要です。家族や周囲の人が感染した場合は、接触を避け、必要に応じて医師に相談しましょう。

まとめ

マイコプラズマ肺炎は、若年層を中心に流行しやすい感染症ですが、適切な治療を受けることで早期に回復が期待できます。咳が長引いたり、熱が下がらない場合は、自己判断せずにクリニックを受診し、早めの対応を心がけましょう。

日吉かもめ内科・整形外科クリニック 院長 杉本 洋一郎

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