インフルエンザはウイルスが原因になって起こる感染症で毎年冬にピークがあり、春先に落ち着いていきます
普通の風邪とは異なり症状が重いことと感染力が強いことから特に注意が必要です。新型コロナウイルスが蔓延した結果、手洗い・マスク着用などの基本的な感染防御対策が広まり、新型コロナウイルス出現前に比べインフルエンザウイルスの感染者は激減しています。しかし当然流行する可能性もありますので、引き続きワクチン接種で発症予防・重症化予防していく必要があろうかと思います。
インフルエンザワクチンの実際の予防効果はどれほどなのでしょうか?
これに関しては、年齢によって少し違うと言われています。65歳未満の方の場合は 70-90%程度発症を予防できるといわれています。一方で65歳以上の方の場合、発症予防効果は34-55%でしか発症予防できないと言われています。ワクチンを打っていても2人に1人はインフルエンザを発症してしまうのです。だからといって打たなくても良いということにはなりません。65歳以上の方も、ワクチンを打つことでの死亡回避率は80%もあるといわれているのです。この数値をみますとワクチンを打つ方がやはり妥当であろうという結論になるかと思います。
卵アレルギーですが接種は可能ですか?
インフルエンザワクチンの中に微量ながら卵蛋白が含まれています。過去に卵に対してアレルギーがあった方は、この成分に反応して、また同様の反応が出る可能性があります。そのため添付文書上は接種要注意者になっており、絶対にダメではないが十分に気を付けなければいけない、ということになっています。当院では卵やインフルエンザワクチンでアナフィラキシーになっていなければ、接種を推奨しています。
日吉かもめ内科・整形外科クリニック 杉本 洋一郎